2022年3月17日木曜日

FMでめぐる紛争地域2 クリミア

 FMでめぐる紛争地域の今回は、いま話題になっているウクライナではなく、この動乱の元となった2014年に起きたクリミア紛争のクリミアについて取り上げたい。なんで今頃って?

というのも、当時はクリミアについての情報があまりなく、詳しいことがわからなかったのだ。今になって、ようやくクリミアのサッカー界がどうなっているのかがわかってきた。

クリミアにはもともと、ジョチ・ウルス(キプチャク・ハン国)から独立したクリミア・ハン国というのがあった。これはオスマン帝国の属国であったが、18世紀に起こった露土戦争のあと独立させられ、のちにロシアに併合された。

1768年に始まる露土戦争の後、ロシアは1774年のキュチュク・カイナルジ条約によって、クリミア・ハン国をオスマン帝国から独立させ、300年続いたオスマン帝国の保護から切り離した。これ以降、クリミアに対するロシアの影響力は急速に強まり、1783年4月8日、ロシアのエカチェリーナ2世は条約を破ってクリミア・ハン国をロシア帝国に併合した。このクリミア・ハン国の消滅をもって、13世紀以来続いたジョチ・ウルスは完全に滅亡したとみなされる場合が多い。(Wikiより。)

19世紀にはクリミア戦争の舞台となった。これは世界史上の大戦争だったが、戦争の成果というのはどっち側にも特になかった。1917年以降、クリミアはUSSRの一部となる。1954年にクリミアはウクライナ・ソビエト社会主義共和国に移管されて、ソ連崩壊後にウクライナが独立した後もウクライナの一部となっていたわけだ。で、2014年クリミア危機によって、ロシアに編入されたわけだが、国際社会はこれを認めていない。

まずはもとのウクライナの地図を見てほしい。南の半島がクリミア半島だ。そこに、セヴァストポリとシンフェロポリという名前がある。この2つがクリミアの主な都市なわけだ。


実際、2013-14年までFCセヴァストポリSCタフリヤ・シンフェロポリというクラブがウクライナプレミアリーグに所属していた。2014年の事件の後、この2クラブとジェムチュジナ・ヤルタ(Incomsport Yalta)はロシアリーグに加入しようとするが、EUFAにより阻止され、新たに創設されたクリミアリーグに加入することになった。

FM内にもデータとして存在するFCセヴァストポリ。クリミアやクリミアプレミアリーグはクリックできない。当然、プレイもできないはず。Nationとして存在する国がクリックできないなんて初めて見た。ちなみに、所属する選手はウクライナ人となっていた。

正直、今回このエントリーを書くまでクリミアのクラブがこんなことになっているなんて知らなかった。FMやっている人でも、こんなデータが存在しているなんて知らない人がほとんどじゃないだろうか。クリミアリーグなんてEUFA主催のカップ戦に出てこないだろうし、クリミアという国も世界大会に出てこないはずだ。

さて、いまのウクライナリーグは12クラブでリーグ戦が行われている。2013-14シーズンは16クラブだったのだが、上記の2クラブが離脱したほか、経済混乱もあって破綻したクラブが出たりしたせいらしい。

しかし、ウクライナは今でもUEFAランキング8位につけており、サッカー界ではそこそこ存在感がある。かなり前のFMだと、ウクライナは開始後すぐにEUに加入して国籍取得に使えたような気がする。

ちなみに、当然ながら、ウクライナリーグの2021-22シーズンの試合は中断されているとのこと。

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