いきなり問題です。世界で一番話者が多い語族は何でしょう? はい、答えはインド=ヨーロッパ語族です。世界のかなりの部分を占める語族ですね。世界史でやりましたね。
ちなみに、語族とは言語のグループのこと。インド=ヨーロッパ語族とかに関しては相当詳しく研究が進んでいるので、このグループはどれも歴史的に間違いなく元から分岐してきた仲間だというのがわかっている。しかし、ほかの言語に関してはけっこういい加減に分類されているのもある。どうも起源が定かではないけれど、とりあえず一緒のグループにしているのを「なになに諸語」と呼んだりもする。
では問題その2。その語族や諸語のなかで、最大の言語数を持つものはどれでしょう? 上の山川の地図にはじつは載っていない。答えは、人口600万ながら800の言語を持つパプア諸語である。ニューギニア島は複雑な地形で、その結果、部族同士の交流が近年までほとんどなく、言語が村単位で分化していたらしい。文化人類学とか齧っちゃってるインテリはクラ交易についても聞いたことがあると思う。今回は、そんな不思議なニューギニア島が話題。
じつはこのニューギニア島、紛争地帯でもある。なんとこの島、西と東でちょうど半分のところに線が入っていて、右がパプアニューギニア、左がインドネシアの一部パプア州である。左の部分はインドネシアが1963年に戦争でぶんどってそのままなのだ(パプア紛争)。独立運動なんかもあるらしい。
これ、さすがにFMには関係ないでしょ、と私もそんなことを思った時期がありました。しかし、FMにはいつからかインドネシアリーグがバニラでついているのを忘れていませんか? そう、パプア州のクラブもちゃんと収録されているのである。
2021シーズンのインドネシアリーグ1の所属クラブの地図。パプアからは唯一
ジャプラヤにあるプルシプラが参加している。インドネシアでは、最大人口を擁する島であるジャワ島がサッカーの中心地のようだが、プルシプラも優勝経験があったり、ACLに出たこともある。なんと日本人選手、松永拓也もいる。しかし、インドネシアのクラブはプルシジャ、プルシブ、プルセパヤとプ音で始まるクラブが多すぎてまじでわけわからん。それだけでなく、略号でPSM、PSS、PSISというクラブもあって、Pのゲシュタルト崩壊が起きそうだ。
まあ、独立運動があるとは言え、今は平和だし、日本人もいるくらいだし、あんまり紛争っぽくね?と思った、そんな時期が私にもありました。じつはインドネシア代表は2022年W杯アジア予選からなんと除外されている。予選敗退とかではなく、FIFAから国際試合出場停止を命じられているのである。理由は、政府がリーグに口を出しすぎるから、ということらしい。理由は調べればわかることだけど、一人のオーナーが2つのクラブを同一リーグで持っているのを政府が問題視したのに対し、協会が反発したので、政府がリーグを停止させたのがFIFAに問題視されたらしい。うーん、これはどうだろうか。政府が正しい気がするけどね。
ちなみに、インドネシアサッカー代表はAFC所属なので、停止命令が解けたら日本と対戦することもあるかもしれない。FIFAランクは166位。
なお、パプアニューギニアの方にもサッカーリーグがある。
パプアニューギニア・ナショナル・サッカーリーグと言うらしい。代表チームはオセアニアの方に加入しているので、日本と対戦することはない。FIFAランキングは164位なので、じつはインドネシアといい勝負かもしれない。
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