2022年6月6日、キリンチャレンジカップ、つまり国際親善試合において、日本代表とブラジル代表が戦った。結果は0-1の敗戦だったわけだが、結果よりも試合内容には差があった。ブラジルはPKでの一点だけだったとは言え、ボールをずっと支配していて日本にチャンスを作らせなかった。日本は守備はよかったが、前線にボールをつなげることができていなかった。
こういう試合、圧倒的な実力差がある場合にFMでもよく見るタイプの試合だ。具体的には、両チームの選手の平均PAが30くらい違う場合、こういう試合になる。それくらい個々の選手の能力に差がある場合、基本的には支配率に顕著な差が現れる。支配率が高い=勝率が高いということではない。あくまで、個々の選手の能力に圧倒的に差がある場合、その差は支配率の差として目に見えるレベルで現れる、ということだ。
なお、支配率と勝率の関係については、以下の論文がある。というか、きちんとデータを示して論じたものがほかにない。
https://core.ac.uk/download/pdf/199443882.pdf
PA30くらいの差だから、ブラジルが平均150で日本が平均120くらいということになる。FM内の能力を見てもだいたいそうなっているはずだ。支配率が高い=勝てるということではないように、CAの差が30ある=日本はフラジルに必ず負けるというわけではない。たぶん10回に一回くらいは勝てる。10回やって1勝3分け6敗くらいになるはず。しかしこれは、あくまでCAの差が30程度あるチーム同士の場合であって、日本とブラジルがこの通りになるかどうかはわからない。でも、たぶんそれくらいだと思う。
そういうわけで、とくに結論はないが、日本とブラジルの差はそれくらいだということだ。例えば、もしCAの差が20くらいなら、これはかなりレベルが似ているチーム同士になる。素人目で見てもほとんど差がわからないかもしれない。CA10程度の差なら、試合展開によっては平均が低いほうのチームが強いように見えることもあるはずだ。しかし、日本とブラジルは終始ブラジルの実力が日本を圧倒していたのは素人目にも明らかなほどだったので、これならCA30くらいの差になるというわけだ。さらに言うと、もしCAに40差があったなら、まず三点差以上で負けるので、そこまでではない。
さて、CAが低いチームの場合、基本はカウンターアタックで奇襲して点をいれるというのが基本戦術になるわけだ。しかし、いまの日本は前線にボールがつなげないので、攻撃の手段そのものがない。三笘なんかの個人技もブラジルというか、ミリトン相手には通用しない。
まあ日本代表の実力そのものについては、日本のサッカーや選手をもう何年も見ているものなので、そうそう幻想を抱いたりはしない。しかし、守備は以前と比べて相当よくなっているので、あとはビルドアップと最後のシュートだけ……いや、やっぱり無理かな。ビルドアップができないっていうレベルなのはだぶんちょっとどうしようもない。FMやっている人なら、ビルドアップができないレベルのチームを戦えるようにするのにどんな苦労するかよく知っていることだと思う。フォメを変えるだけでうまくいく場合もあるにはあるが、それをテストするための練習試合の回数がたぶん代表だと足りない。選手の入れ替えはたぶんもうほとんどない。あとは監督の手腕に期待? いや、やはり今回の結果を擬似W杯と受け止めて、実際のW杯で全敗してもそう絶望しないようにすることが大事だと思う。
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