togetterを見ていると、日本サッカーの変なところについて、FW関係でけっこうつっこんで書いているのがあったので、ここで全部引用して紹介したい。まだ読んでないヒトは、一読の価値ありますぜ。
まとめ
- スケゴー @sukego_fut2016-03-22 19:46:15
欧州だと2列目の両翼がサイドに張りつく4-4-2と4-2-3-1が主流。日本は2列目が中央に絞る4-2-2-2、4-2-3-1、3-4-2-1が主流。この違いが生まれる理由は何なのだろう? - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 20:25:31
いろいろと考えてたら、なんとなく答えが解った。FWをゴールでしか評価しないからガラパゴス化したんだな。ゴールを決めないFWを排除すると、いまの3-4-2-1や4-2-2-2に自然と集約される。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 20:27:22
つまり選手への評価基準が根本的にズレているから、海外模倣の大好きな日本人であるにもかかわらず、主流戦術が海外とズレてしまうということだな。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 20:36:11
日本サッカーにおける自由とは、評価からの解放。すなわち監督の価値観の否定。良い選手とは何かということを考えること自体を禁止し、評価は特定の基準ではなく結果でのみ判断される。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 20:42:53
サッカーにはいろいろなスタイルがある。そして、そのスタイルごとに各ポジションで必要なスキルや能力が異なってくる。日本ではパスやシュートなどスキルや足の速さやジャンプ力など能力を個別に評価することはあっても、それらを関連付けて総合的に評価する土壌が内容に思える。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 20:44:10
日本では「なんでこの選手はAが出来てBが出来ないんだろう。AとBはセットで習得しないと意味がないだろう。」と思うことは多々ある。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 20:45:29
ブラジルなんかでも5部リーグ以下の選手などは、そういった感想を持つことが多い。だからこそ彼らは自然に淘汰されて4部リーグ以上のカテゴリーでプレーできないわけだが、日本ではJ1どころか日本代表にすら結構いる。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 20:59:19
いろんな国のさまざまなスタイルのサッカーを見てきた。だから、どのスタイルにどのポジションにどのタイプの選手がフィットするかだいたい分かる。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 20:59:41
なので、この選手はAというスタイルのチームでαというポジションでプレーさせたら活躍するだろうけど、Bというスタイルでβというポジションには合わないということも分かる。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 21:02:51
日本の育成に一番うんざりさせられるのは、選手たちを自由放任で育てた結果、「この選手はどのスタイルのどのポジションでも活躍するイメージが湧かないな。」という選手がゴロゴロいること。本当に掃いて捨てるほどいる。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 21:06:44
選手は○でも△でも□でもいい。○向きの選手が過半数を占めるチームで□で戦っていたなら「監督が悪い」と思う。大半が○でチームも○だけど、その選手が△だったなら「移籍しろ」と思う。どのスタイルにもはまらない選手なら「指導者は何をやっていた」と思う。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 21:22:41
定型的な選手を育てるのをやめようとなったとき、海外のトップリーグだと、多彩な能力を身につけて、どのスタイルにもフィットするオールラウンダーが増えた。日本だと、野放図に育成したら、どのスタイルにもフィットしない規格外選手が大量生産された。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 21:27:53
リーグの主流戦術というものは、特別ではない普通の選手でも成り立つものでないといけない。なのに特別な選手がいないと成り立たないバルサやバイエルン・ミュンヘンのサッカーを模倣してどうする。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 21:35:58
海外だと選手は商品なので、売れ筋を意識して選手が育成される。ブラジルなんかは、そレが原因で、需要の多い守備的MFやCBばかりに人材が集中してしまい、代表の戦力低下を招いた。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 21:48:53
サッカーは前のポジションほど長所が重視されミスも許される。逆に後ろのポジションほど短所が少ない万能性が重視されミスが許されなくなる。そのためブラジルでは身体能力の高い選手が、なかば強制的に後列へとコンバートされてしまっている。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 22:24:00
以前にも書いたがFWは主にフィニッシュワークを任されるメインストライカーと、チャンスメークにも貢献するサポートストライカーの2種類に分類できる。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 22:25:57
サポートストライカーを評価せず、メインストライカーのみを起用するとなると、サイドアタッカーを置いた4-4-2の場合、攻撃が極端にサイドへ偏る弊害が起きる。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 22:27:38
4-2-3-1の場合は、1トップに数的不利をものともしないクオリティの高さと万能性が求められることになる。FWへの要求水準が高く過ぎるため、大半のチームには採用が困難。。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 22:30:36
そうなるとFWのチャンスメーク能力の低さを補うため、2列目のアタッカーが中央でチャンスメークに関われる4-2-2-2や3-4-2-1、もしくは2列目が中央へ絞る4-2-3-1が主な選択肢となる。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 22:36:53
得点でしかFWを評価しないとカウンターが下手になる。Jリーグのほぼ全クラブがカウンター下手で、それに比例して守備もカウンター対策がおざなりな元凶となっている。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 22:38:05
4-2-2-2や3-4-2-1は、高い位置にサイドアタッカーを置かないため、カウンターの際に攻撃の幅を作りにくくなるという弱点がある。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 22:38:57
サイドからのチャンスメークに長けたサポートストライカーが居れば、ある程度は補えるのだが、そういう選手は得点力重視の選手起用によってスタメンから弾かれる。
- スケゴー @sukego_fut2016-03-22 22:43:13
中盤にサイドアタッカーが不在な上にチャンスメークに長けたサイドFWもいないため、攻撃に幅をつくる事ができるのはSBのオーバーラップだけ。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 22:57:40
Jリーグのスタンダード戦術がデタラメなことは解っても、なぜデタラメなのか解らなかった。ようやく解った。けど、どう改善するんだよ、これ? - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 23:08:42
Jリーグのクラブは、もっとゾーンディフェンスをマスターすべきだと思っていたが、あんまり意味がないことがよく解った。カウンターでゴールを奪えないプレッシングサッカー。選手がキレて「自分たちのサッカー」をやりだすこと請け合い。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-22 23:10:21
バラダイムシフトが必要だ。評価基準を根本的に変革しないといけない。ゾーンディフェンスだろうとゲーゲンプレスだろうと、まったく無意味だ。 - 以下具体例を交えた追記
- スケゴー @sukego_fut2016-03-23 08:56:06
鹿島アントラーズが強かったときのFWを思い出せば、いろいろと理解ができる。鍵となるのは、金崎やマルキーニョスといったサイドからチャンスメークもできる点取り屋の存在だ。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-23 08:57:14
サポートストライカーが排除されやすい日本において、フィニッシュとアシストの両面でチームに貢献できる彼らがいるからこそ、4ー2ー2ー2でも速攻が機能し、遅攻でも多彩な攻撃を仕掛けることができる。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-23 09:03:49
例えば縦に突破してクロスをあげるサイドアタッカーという評価軸があるとする。そこに縦への突破は苦手だけど、中央へのカットインを得意とする選手がレギュラーな場合、サイドの深い位置を有効活用するためには、代わりにサイドへ流れてチャンスメークするFWを配置すれば良いということがわかる。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-23 09:06:16
ただしFWがサイドに流れるとゴール前の人口密度が低下する。代わりに逆サイドの選手や、ボランチがゴール前に飛び出して補う。といった具合に、選手たちの相補関係を見ながらチーム全体のバランスを調整することが可能になる。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-23 09:08:20
テンプレがあるからこそ微調整でバランスがとれる。いちから毎回オリジナル料理とか、メシマズ・アレンジャーだって話になるのだが、日本の監督は、メシマズ・アレンジャーが大半だ。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-23 11:15:14
あるチームの2トップにゴールを量産するFW・A選手と無得点のFW・B選手がいた。B選手は点をとらないという理由でスタメンからはずされた。そうすると今度はA選手までゴール欠乏症になった。A選手のゴールはB選手の囮の動きによって生み出されたものだったのだ。 - スケゴー @sukego_fut2016-03-23 11:18:55
しかし、そんなことに気がつかない監督は、選手Aまでもベンチに降格させてしまった。得点源となっていたABの2トップが解体された結果、そのチームは下位へと低迷することとなった。というパターンを割りと見かける。選手をユニットとしてではなく、個人個人で評価するとこうなる。
これで終わり。
サポートFWの重要さというのはFMでツートップのフォメ使っているヒトは身にしみてわかっていることだと思う。試合見てると、サポート役がうまく囮になったり、パス回したり、あるいは自分で点決めたりして活躍してくれると思う。
あと、育成の問題はFMではあまりないけど、でもまあ分かる。使える選手って、そのポジションで要求される能力がみなある程度ある選手なんだよな。必要な能力に欠けっ歯があるの選手は使えない。とくに後列。
ほんとに守備系の選手は、どこか能力に欠点があると必ず試合でも弱点になって、シーズン通してみるとそこで失点するというのがけっこう目立つようになってくる。
逆に前線の選手は、どこか一つでも長所があれば使えなくもない、というケースが比較的多い。
まあせめて前列と後列のそういう違いを最低限意識して育成ってのはしないといけないのだけれど、日本ではそれができていないのかもしれない。結果、パサーばっかり生まれてしまうとか。
あと、スケゴーさんは「日本のシステムではゾーンディフェンスは覚えても無駄」と言っているけれど、これは違うと思う。ソーンの動きというのはサッカーの基本なのだから、これができない選手というのはサッカー選手とは呼べない。そんくらい大事なもの。
まあ、ゾーンディフェンスについてはまた違うまとめがあったので、別の記事で紹介したい。
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメントの名前は、OpenID対応になっています。詳しくはこちら→https://support.google.com/blogger/answer/83064?hl=ja
匿名でも書込みできます