前回はフォーメーションについて書いたので、今回はチームや選手にできる設定について話したい。
結論から言うと、設定なんて必要ない。いい選手を揃えれば勝てる。
が、そうもいかない場合もある。前回の東アジア杯の日本代表見れば分かるように、選手ごとに極端にできることとできないことが偏っている場合、なんとか機能させるように細かい設定が必要になる。が、その細かい設定についてはあまりにバリエーションがあるのでここで書くようなことではない。
リアルサッカーのチーム戦術について言えば、これは大きく分けて3点ある。1.いつどこでボールを奪うのか、2.どうボールを回すか、3.守備の際のマッチアップをどうするか、この三点だ。3はフォーメーションの項目で話したので、ここで問題になるのは1と2だ。
が、FMはイギリス人が作っているゲームなので、最新のフットボール事情が反映されていない。つまり、1「いつどこでボールを奪うのか」の要素は再現できない。いつの部分、たとえば、ボールを失った5秒間は必死にプレスする、というようなドルトムント的な設定はできない。どこで、の部分も大雑把にしか設定できない。最終ラインのデフェンダーたちにはプレスさせない設定にしておかないと相手をフリーにしまくって失点するので、それだけは設定しないといけない。
より細かく言うと、最低DCには「プレス弱く」にして、DCのどちらかをストッパー、もう片方をカバー役にしておこう。DCの両方がディレイしかしないとボールを奪えないが、両方とも奪いに行くと相手の誰かをフリーにしてしまってやられる。理想はDCの一方がアタック行くとき、片方が敵をフリーにしないようカバーするという関係になるのだが、デフォルトの設定だとこれをしてくれないので、試行錯誤しないといけない。DMCやMCにはプレスさせまくっていい。
2「どうボールを回すか」の要素はある程度再現できる。GKからどうボールを回すのか、サイドから攻めるのか中央から攻めるのか。これもフォーメーションとの組み合わせで好きなようにすればいい。基本的なことはすでにフォーメーションの項目で書いた。
ただ、これも試合状況によって変えると結果がでることもある。中盤でこちらがボール回せない場合はダイレクトパスを多用し、サイドから攻めるのを増やし、さらにFWを攻撃的に設定すればいい。ポゼ率で勝っている場合は普通に中央からゆっくり攻めればいいが、ポゼ率で負けている場合はカウンター気味にすればいいということだ。試合の中身と状況をよく見れば、どう対応すればいいのか普通に分かる。
さて、次は個人の戦術設定について。これはじつは選手の個性によって変えるのが正解。が、いちいち設定するのは面倒なので、どんな設定でも有効化されるプレイスタイルを身につけさせた方がいい。プレイスタイルも、長い間プレイしていると、どれが有効なのかわかってくる。前線にはワンツー、後方にはマークきつくするのを必ず覚えさせよう。あとはお好みで。
基本このゲームはいい選手を獲得すれば勝てる。いい選手とは、たとえば、同じレベルのリーグでいい結果を出している選手のことだ。補強ポイントは、試合の内容と結果を見ていれば分かる。相手に決定機が少ないのに点をよく決められる場合は、守備の最終ライン(GK含む)が弱い。こちらに決定機が少ない場合は中盤が弱い。決定機を作れているのに点が入らない場合はFWが弱い。
とくに重要なのはGKとFWだ。とくにFWは点を決める以外にも、味方が上がるまでにボールをキープするという仕事もある。これができないFWがワントップだと、去年のドルトムントみたいになる。ツートップの場合は一人はボールキープできないタイプでもいいが、一人はポストプレイができるタイプでないとダメだ。FWだけは、ほかの選手の10倍の給料を払ってもいい選手を手に入れよう。
セットプレイについて。セットプレイが強いと、少ないチャンスでも勝てることが多くなる。意識してセットプレイ要員を取る必要はないが、チームにいたら少し能力が低くても放出しないようにしよう。ロングスローができるのと、フリーキックを直接入れられる選手は大きな戦力になるからだ。
おっと、メンタル設定についても話しておかないといけない。カウンターとかオーバーロードとかいう設定のやつだ。これは、相手との力差と、試合の状況によって設定する。相手よりこちらが圧倒的に強い場合はずっとコントロールとかでもいいが、点差に応じて細かく変えてもいい。0-0ならスタンダード、0-1で負けてるなら攻撃的、1-0で勝ってるならカウンターといった具合。相手のちからが圧倒的な場合は最初からカウンターとか守備的に行ってもいい。ただし負けている場合は、必ずコントロール以上に攻撃的にしなければいけない。ちなみに、これは戦術設定ではなくて、守備的にいくか攻撃的にいくかというメンタル設定なので、そこんとこ間違えないように。
リアルだと、負けが混んでいるチームはメンタルが自然と超攻撃的になって、カウンター一発で負けることが多い。たとえばある時期の浦和やドルトムントだ。この現象についてはJ論で詳しく述べられていたので見てほしい。ただ、FMではメンタル設定を選手が忠実に守ってくれるので、監督が超攻撃的メンタルで試合を始めるようなバカなことをしなければいいだけだ。
まとめ 戦術は状況に応じて変える。ずーっと同じ戦術で固定する必要はないし、その意味もない。というのも、最終ラインの守備設定をのぞいて、どんな状況でも勝てる最強の戦術というものはないからだ。メンタルも状況に応じて変える。選手にはプレイスタイルを身につけさせる。ぶっちゃけると、最大の戦術はいい選手である。
上の文章の中で一番大事なのはここだ。
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相手に決定機が少ないのに点をよく決められる場合は、守備の最終ライン(GK含む)が弱い。こちらに決定機が少ない場合は中盤が弱い。決定機を作れているのに点が入らない場合はFWが弱い
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簡単に書いたがこの文にはサッカーの本質が凝縮されている。この点を意識しながらつねに補強したり、戦術をいじり続ければ、勝てるチームになる。
あ、このエントリーで大事なことをいい忘れていた。それは、フォーメーション選択、チーム戦術、個人戦術、メンタル設定はそれぞれ別々のものということだ。ブログとかで「今年はこの戦術で行く」みたいなエントリーを書いている人は、これらの区別ができていないのだと思う。
まず、1.フォメは相手フォメによって変える。2.チーム戦術は先発メンバーによって最適解が違うが、好みで決めていい。3.個人戦術設定は当然選手によって変える。4.メンタル設定は試合状況によって変える。これを全部ごっちゃにしてどれもずっと同じのを使うというのは意味がわからない。
2015年8月29日土曜日
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